技術提案事例

ブロー成形金型の長寿命化提案。喰い切り刃の摩耗対策と修正提案による生産性向上

お客様の課題:成形品の喰いきりが悪い

写真:金型

ブロー成形品の「食い切り」が悪く、製品とバリの分離が不完全になるという問題に直面していました。
この問題の根本には、金型を長期間使用する中で「喰い切り刃」の摩耗しやすさがありました。喰い切り刃の摩耗は、修理・メンテナンス費用の増大、それに伴う生産ラインの停止、そして生産性の低下という直接的なコスト問題に繋がっていました。

技術的背景:喰い切り刃の摩耗メカニズムと品質への影響

ブロー成形における喰い切り刃は、高温のパリソンを挟み込み、切断・溶着するという過酷な条件下で使用されます。
このプロセスが繰り返されることで、刃先は物理的に摩耗し、エッジが丸まってしまいます。

摩耗が進行すると、パリソンをきれいに切断できなくなり、バリが製品に残ったり、溶着が不完全になったりします。さらに、摩耗によって金型の合わせ面に微小な隙間が生じると、その隙間に樹脂が流れ込み、寸法精度の低下や意図しないバリの発生を引き起こします。このため、喰い切り刃の状態を維持することは、製品品質と生産効率の両面で不可欠です。

扶桑精工の提案:高精度な修正技術と他社製金型への対応力

扶桑精工は、喰い切り刃の摩耗問題に対し、複数の高精度な修正技術を組み合わせたソリューションを提案しました。

まず、平面研削盤を用いて10~20μm単位での精密な高さ調整を行い、刃先のバランスを最適化します。これにより、金型本体を損傷させることなく、シャープな食い切り性能を回復させます。摩耗が激しい場合には、レーザー溶接による精密な肉盛り修正を行い、その後、研削加工で元の形状に復元します。さらに、扶桑精工の強みは、これらの高度な修正技術を他社製の金型に対しても適用し、改善提案まで行える点にあります。

この高精度な修正提案により、喰い切り不良は解消され、安定した品質の製品を生産できるようになりました。定期的なメンテナンスコストが削減され、金型の寿命が延長されたことで、生産性が大幅に向上しました。

扶桑精工は、自社製・他社製を問わず、豊富な製造実績に裏打ちされた診断力と修正技術で、お客様の金型資産を最大限に活用し、生産効率の向上に貢献します。