技術提案事例

入れ子構造による多品種の試作金型のコストダウンとリードタイム短縮

お客様の課題:試作金型のコストが高すぎる

お客様よりテスト用のボトルの製作を検討しており、一部の形状を何種類かに変更してサンプルを取りたいが、金型製作の費用は抑えたいとの相談を受けました。形状ごとに専用の金型を製作していては、コストと時間がかかりすぎるため、テスト用のボトル製作において、効率的かつ低コストで複数形状を評価する手法が求められていました。

技術的背景:金型における入れ子構造のメリット

「入れ子構造」とは、金型の本体(母型)に、製品形状を決定づける部分を別パーツ(入れ子または駒)としてはめ込む構造のことです。この構造には、コスト、納期、メンテナンス性において多くのメリットがあります。

特に多品種少量生産や試作においては、製品形状が異なる部分のみを「入れ子」として製作し、共通の母型にセットして使用することで、金型全体の製作が不要になります。これにより、金型製作費用を大幅に削減できるだけでなく、設計変更にも柔軟に対応できます。摩耗や破損が発生した場合も、入れ子部分のみを交換すればよいため、メンテナンスコストとダウンタイムを最小限に抑えることが可能です。

扶桑精工の提案:形状入れ替え仕様の入れ子式金型

扶桑精工は、この課題に対し、複数の形状バリエーションに一つの金型で対応できる「形状入れ替え仕様の入れ子式金型」を提案しました。

製品形状の共通部分を母型とし、形状が異なる部分を複数の入れ子として設計・製作します。これにより、お客様は試作したい形状に合わせて入れ子を交換するだけで、多種類のテスト用ボトルを効率的に成形することが可能になります。扶桑精工は、お客様の製品バリエーション全体を俯瞰し、どこを共通の母型とし、どこを交換可能な入れ子にするか、最も効率的な分割設計を提案しました。

入れ子構造の採用により、数種類分の金型を製作する場合と比較して、試作にかかる費用と時間を劇的に削減することに成功しました。開発リードタイムが短縮されたことで、市場投入のスピードが向上し、製品の競争力強化に繋がりました。

扶桑精工は、お客様の生産性向上とコストダウンに直結する最適な金型構造を提案し、開発から量産までを力強くサポートします。