大型ブロー成形金型の設計・製作のポイント
大型ブロー成形とは
大型ブロー成形とは、プラスチック製品の製造方法の一つで、特に中空の大型製品を作る際に使用される成形技術です。
この方法では、プラスチック樹脂を加熱して柔らかくし、金型内で風船のように膨らませて形を整えることで、自動車部品に使用されるダクトやタンク、仮説トイレ、工事看板、その他の中空製品を製造します。
特に、3次元のような構造だと、射出成形の場合、分けて成形する必要がありますが、ブロー成形では、1体で成形する事ができる可能性があります。
また、大型ブロー成形金型を製作できる当社では、長手方向3m程度の大型ブロー成形用金型まで製作対応可能です。
大型ブロー成形のプロセス
①パリソンの押し出し
プラスチック樹脂が加熱され、円筒状の「パリソン」と呼ばれる前段階のチューブが押し出されます。
②金型での閉じ込み
パリソンが金型の中に配置され、金型が閉じられます。これにより、パリソンが金型の形にフィットするように整形されます。
③ブロー(膨らませる)
圧縮空気をパリソンに吹き込み、パリソンを金型の内壁に押し付けるように膨らませます。これにより、製品の最終的な形が形成されます。
④冷却と取り出し
プラスチックが冷却され、硬化した後、金型が開き、製品が取り出されます。
大型ブロー成形金型 設計・製作におけるポイント
①ソリ防止するための対策
大型ブロー成形金型の場合、通常サイズの金型と比較し、型合わせが難しくなったり、成形時の変形が大きくなったりします。
そのため、金型設計段階では、背板となるバーを作ったり、製作段階では粗取りを行い、反りへの対策を行っています。
また、仕上げ作業による均一な突合せの調整も実施しています。
②金型の精度
ブロー成形金型は、射出成形金型と比較すると高い加工精度が求められません。
しかし、大型ブロー正規金型の設計・製作をする場合は、突合せやなどが少しでもずれてしまうと反りやバリなどの成形不良が起きやすくなります。そのため、射出成形と同様の高精度な加工を実施しています。
大型ブロー成形金型の設計・製作は当社にお任せください。
本記事では、大型ブロー成形の金型設計・製作のポイントについてご紹介しました。
金型くん!メンテ改造ラボを運営する扶桑精工では、社内にて高い設計標準を設定しているため、高品質な金型製作を実現を可能にしています。デンソー様を始めとした大手自動車部品メーカーの設計標準の品質も確保しており、寸法精度が高く、バリが発生しないなど高品質・長寿命な金型をお届けすることが可能です。
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